先日の勉強会

ただいま開業準備中、たけのうち歯科クリニックの竹之内です。

遅くなりましたが、以前ブログに書いた抄読会の内容を紹介したいと思います。

今回抄読した文献の内容は、インプラントの構成材料であるチタンの経時的な変化についてでした。

現在使用されているインプラントのほとんどが、純チタンもしくはチタン合金です。チタンは、整形外科などでも骨折した部位を固定するプレートに用いられたりと、とても丈夫で安定しており、生体に親和性の高い金属です。インプラントがチタン製になってからは、インプラントの成功率・予後が非常に良好になり、歯科医師や患者さんの信頼も高まりました。今日、これだけインプラント治療が盛んに行われるようになったのも、チタン製インプラントのお陰だと思います。

チタンは骨と結合することが多くの研究によって報告されておりますが、実際は、インプラントの表面100%が骨と結合しているわけではありません。今回の文献では、チタンは経時的に変化する可能性があり、製造した直後のインプラントが、もっとも骨との接触率が高いということでした。また、製造してから時間の経ったインプラントに紫外線を当てることで、製造直後のインプラントのような骨との接触率が得られたとのことでした。インプラントと骨との接触率は100%が良いのか、どのくらいが良いのかは、まだはっきりわかっていませんが、このような研究報告は今までなく、とても興味深い内容だと思いました。

現在のインプラント治療は、十分に診査診断を行い、マニュアルに則った術式を行えば、長期的に良好な結果が得られます。それでもなお、多くの研究者がより良いインプラント治療ができるように日々研究しています。

医療の発展はめざましく、治療方法や考え方も日々進歩しているので、私もそれに遅れないように勉強していきたいと思います。

カテゴリー:学会・講習会  投稿日:2010年2月16日

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