歯の破折

石神井公園駅北口徒歩1分、歯周病専門医インプラント認証医、たけのうち歯科クリニックの竹之内です。当院は、歯周病・インプラント・審美歯科・予防歯科に積極的に取り組んでおります。

抜歯をしなければならない理由のひとつとして、歯の破折があげられます。

破折の原因は様々で、転倒や打撲・ブラキシズム(歯ぎしりやくいしばり)・虫歯・不良なかみ合わせ・歯質の脆弱化などです。

破折には、歯冠破折(歯肉から出ている部分の破折)と歯根破折(歯の根の破折)があります。

歯冠破折は、多くの場合において修復が可能です。

破折した部分に、レジンやメタル、セラミックス等を用いることで形態を回復させます。

一方、歯根破折となるとそうもいきません。

歯根は歯周組織のひとつであり、歯根膜という靭帯を介して歯槽骨(顎の骨)と結合し、歯全体を支えてるのです。

家でいう柱のような役割をしています。

柱が折れている状態では屋根をのせることができないように、歯根が破折してしまうと噛む力を受け止めることができなくなります。

また、破折した部分から細菌感染が起こり、周囲の組織が徐々に破壊されてしまいます。

そのため、破折線の位置や歯根の長さにもよりますが、多くの場合、歯根が破折してしまうと抜歯せざるをえません。

先日も、「食事中に少し固いものを噛んだら歯が痛くなった」ということで患者さんが来院されました。

精査すると歯冠から歯根にかけて破折線が認められ、破折線を境に歯がグラグラと揺れておりました。

完全に歯が真っ二つです。

IMG_2308.jpg IMG_2306.jpg 

残念ながら抜歯せざるをえませんでした。

中高年になると、このような歯の破折による抜歯が増えてきます。

ブラキシズム(歯ぎしり・くいしばり)の既往がある方は特に注意が必要です。 

通常の噛む力の数倍もの力が歯にかかるのですから。

 

カテゴリー:治療例  投稿日:2010年11月29日

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