ブラキシズム(歯ぎしり)の講習会へ
石神井公園駅北口徒歩1分、歯周病専門医インプラント認証医、たけのうち歯科クリニックの竹之内です。当院は、歯周病・インプラント・審美歯科・予防歯科に積極的に取り組んでおります。
本日はお休みをいただき、
神奈川歯科大学成長発達歯科学講座教授の佐藤貞雄先生による「ブラキシズムと生理咬合」という内容の講習会に参加してきました。
以前から、ブラキシズムやシークエンシャル咬合の第一人者である佐藤先生の話を聞いてみたいと思っていたので、この日が来るのを心待ちにしていました。
ブラキシズムとは歯ぎしりのことです。
歯ぎしりというと、一般的には歯をギリギリ擦り合わせることをいいますが、
専門的には、①グラインディング(擦り合わせ) ②クレンチング(噛みしめ) ③タッピング(カチカチと噛み合わせる) の3つに分類されます。
これらのブラキシズムは、通常の咀嚼力の3倍程の力が歯や歯周組織にかかるため、様々な問題を引き起こすわけですが、
ブラキシズムの原因や生体におけるブラキシズムの役割、治療法などが解明されておらず、
現在は、ナイトガード(マウスピース)や自己暗示療法などを用いて、ブラキシズムを減少させるといった処置が主流になっています。
歯の破折や咬耗、アブフラクション、被せ物の破壊、知覚過敏、歯周組織の破壊等、歯の移動 などを引き起こすブラキシズム、何とか起きないようにできないか?
私もそのような考えを持っていましたが、今日の佐藤先生の話を聞いて、ブラキシズムに対する考え方が変わりました。
ブラキシズムは生体にとって必要な機能であるということ。
ブラキシズムを行うことで、アロスタシス(ストレスに対して全身の健康を維持するために、生体が誘発する神経内分泌系、自律神経系、免疫系などの反応)を維持しているそうです。
過去の報告で、ブラキシズムは30%ぐらいの人に認められるというものがありますが、
先生の今までの研究で約3000人調べたなかでは、ブラキシズムをしていなかったのは数人だったそうで、ほとんどの人が少なからずブラキシズムをしていたそうです。
先生の言葉で、ブラキシズムは 「Double Edged Sward」 もろ刃の剣 だというのがありました。
ブラキシズムは、生体へのストレスを緩和し、ストレス関連病を減らす作用がある一方で、口腔内では様々な弊害を起こすことがあるということです。
ですから、ブラキシズムは無くすのではなく、歯や口腔に問題が起きないように力をコントロールするような対応が求められるわけですね。
明日は、9時から講習会スタート。
ブラキシズムの診査や具体的な対応、正常咬合の確立についての各論的な話が聞けると思います。
自分自身のブラキシズムを診査する時間も組まれており、
今夜は、下の写真にあるブラキシズム診査用マウスピース(ブラックスチェッカー)をはめて就寝します。
睡眠時ブラキシズムによって擦れた所の赤い色素がぬけ、マウスピース上に白く印記されるようになっています。
明日の朝が楽しみです。
結果は明日報告したいと思います。
日曜出勤の副院長、よろしくお願いします!!