親知らずの移植

石神井公園駅北口徒歩1分、歯周病専門医インプラント認証医、たけのうち歯科クリニックの竹之内です。当院は、歯周病・インプラント・審美歯科・予防歯科に積極的に取り組んでおります。

 

歯を失った場合、それを補うための補綴治療が必要になります。

今日の補綴治療では、ブリッジ・義歯(入れ歯)・インプラントといった治療の選択肢が一般的ですが、

忘れてはならないのが歯の移植です。(親知らずの移植が最も多い)

親知らずの移植のメリットは、

① ブリッジや義歯と違って、周囲の歯を削ったり、支台になる歯に負担をかけなくて済む。

② 天然歯のため、インプラントにはない歯根膜が存在する。

③ インプラントより費用がかからない

④ 移植歯は矯正移動も可能。もちろん自然移動もする。

⑤ 隣接する天然歯と連結もできる。

⑤ インプラントと違い、成長期の子供にも適応可能。

など様々です。

インプラントより生存率は低く、健康な移植歯と健康な受容部が同時に必要で、歯の形態や患者さんの年齢も重要であるというような多くの条件があるため、

親知らずがあるからといって必ずしも移植ができるわけではありません。

インプラントの方がシステム化されていて、成功率や生存率も高いことからも、歯の移植を勧めない先生もいらっしゃいますが、

私は、原則さえ守れば成功率の高く有用性のある補綴治療だと考えております。

 

先日行った親知らずの移植です。

術前写真で奥歯が1本欠損しています。

IMG_0001.JPG KW2.jpg

術前検査により、上顎の親知らずの移植を計画。抜歯した親知らずが右下の写真です。 

is2.JPG is4.JPG

受容側の準備として、歯肉を切開剥離し、移植歯が収まるよう骨バーにて歯槽骨の調整。

移植歯の形態に合わせて3次元的に歯槽骨を削っていきます。

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移植歯の歯冠を少し調整して、予定通りに受容側に親知らずが移植できました。

この時点ではグラグラしているため、隣在歯とワイヤーにて固定しています。

IMG_0018.JPG KW0.jpg

2日後にOPE後の経過観察でいらっしゃいましたが、痛みも腫れもなく経過は良好でした。

3~4週後には移植歯の根の治療を開始し、固定も外していきます。

不必要だと思われていた親知らずが、違う場所でしっかり機能する。

外科処置が必要にはなりますが、口腔内全体にとってはとてもMI (ミニマルインターベンション:最小の侵襲)な治療ですね。

 

 

 

 

カテゴリー:治療例 ,歯の移植  投稿日:2012年7月19日

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