歯周組織の再生治療
石神井公園駅北口徒歩1分、歯周病専門医/指導医、インプラント専修医、医)竹和会 たけのうち歯科クリニックの竹之内です。当院は、歯周病・インプラント・審美歯科・予防歯科に積極的に取り組んでおります。
歯周病によって一度失われた組織を取り戻すのは簡単ではありません。
もし、すでに失われた組織が多ければ、その歯の予後は悪いものになります。
ですから、歯周病は歯肉炎や軽度歯周炎の状態で発見して、なるべく早期に治療を行うことが大事といえます。
しかしながら、歯周病は沈黙の病気とも言われ、進行するまで症状がでないことも多く、
患者さんがクリニックに来院された時には大分進行していることも少なくありません。
専門医による歯周病治療を希望し来院された患者さんも、検査をすると下の犬歯に深い歯周ポケットを認め、
レントゲン写真上で垂直的な深い骨欠損の存在が確認されました。
最も深い部分では、歯周ポケットは11mmありました。
歯周ポケットを測定する器具(プローブ)を挿入してレントゲンを撮影すると、骨の破壊が進んでい部分に深く入っているのがわかります。
そこで、歯周病によって失った歯周組織(歯を支えている周囲組織)を再生させる治療を行いました。
EMD(商品名:エムドゲインゲル)を用いた歯周組織再生治療です。
下の写真は、OPE後6ヵ月の口腔内写真とレントゲン写真です。
術前のレントゲン写真と比較すると、プローブが入る量が減少しており、歯槽骨の改善を認めます。
そして、下の写真は、先日メインテナンスにいらっしゃった時に撮影した術後3年のものです。
OPE後6ヵ月と比べて、さらに歯槽骨の改善を認めます。
歯周ポケットも11mmあったものが、5mmにまで改善しました。
このような良好な結果が得られたのも、再生治療を行ったからだけではなく、
患者さんがプラークコントロールを徹底して、メインテナンスにも積極的に取り組まれたからだと思います。
<再生治療後3年経過>
<術前>
これにより、この歯の予後は大分良好になったと考えられます。
歯周組織再生治療は、すべてのケースでこのような良好な結果が得られるわけではありませんので、症例の選択が大事になります。
しかしながら、歯周病専門医としては可能な限り、進行した歯周病を改善するこのような治療を積極的に行っていきたいと思います。
カテゴリー:歯周病治療 投稿日:2015年2月17日