インプラント治療 上顎臼歯部におけるアプローチ
石神井公園駅北口徒歩1分、歯周病専門医/指導医、インプラント専修医、医)竹和会 たけのうち歯科クリニックの竹之内です。当院は、歯周病・インプラント・審美歯科・予防歯科に積極的に取り組んでおります。
上顎臼歯部(奥歯)にインプラント治療を計画する際には、必ずCTを撮影して、上顎洞までの距離を確認したり、上顎洞の状態を確認したりすることが必要になります。
下の写真は、ご家族の紹介で来院された方ですが、全顎的な治療が必要であり、左上の大臼歯は欠損している状態でした。
義歯(入れ歯)で歯の欠損を回復させることもできますが、義歯はなるべく避けたいという患者さんの希望と、ご家族の方も当院でインプラント治療を受けられてその話を聞いていたこともあり、左上の欠損部はインプラントで回復することになりました。
しかしながら、インプラントを埋入する部位の歯槽骨が非常に薄く、上顎洞まで1~2mmぐらいしか距離がない状態でした。
そのため、まずは上顎洞底挙上術(サイナスリフト)という方法で歯槽骨の高さを増やし、その後インプラントを埋入するという計画を立てました。
下のレントゲン写真は、サイナスリフト直前のものです。
上顎前歯部には、インプラントを埋入するためにGBRを行っており、メンブレンを固定するボーンタックが確認できます。
下のレントゲン写真は、サイナスリフト後です。上顎洞粘膜が挙上されており、人工骨により骨量が増えているのが確認できます。
他の歯の治療等を行いながら、約8ヵ月の治癒期間を経て、先日インプラント1次手術を行いました。
サイナスリフトにより骨高径が増えたことで、このようにインプラントを埋入することができました。
上顎臼歯部のインプラント治療には、このような上顎洞に対するアプローチが必要になることがあります。
術前の診査をしっかり行うだけでなく、歯周病のコントロールや隣接する歯の治療をしっかり行ってから臨むようにしましょう。
カテゴリー:インプラント治療 ,治療例 投稿日:2017年9月20日