歯根形態による歯肉の変化
石神井公園駅北口徒歩1分、歯周病専門医・歯周病指導医、インプラント専修医、医療法人社団 竹和会 たけのうち歯科クリニックの竹之内です。当院は、歯周病・インプラント・審美歯科・予防歯科に積極的に取り組んでおります。
上顎左側中切歯(写真では向かって右側の中央の歯)の歯肉の形態が、本来の歯肉と違って、少し切れたようにV字になっています。
当院にいらっしゃる前にかかっていた歯医者さんで、歯根の奇形があると言われていたそうですが、歯肉の形態以外には気になる症状もないということで、経過を見ていたそうです。
数年前に他の部位の治療で当院を受診され、治療終了から今日まで3ヵ月毎のメインテナンスをしておりましたが、噛み合わせの治療のために今後矯正治療を行うことになり、前歯部の状態も治せるのであれば治療をしておきたいと希望されました。
CT撮影を行い歯根の形態を確認したところ、本来の歯根とは別に形態異常の歯根があり、除去可能な状態であったので、なるべく歯肉が下がらないような切開・剥離を行ったところ、下の写真のような形態でした。
器具の手前にある部分が、歯肉の形態の変化をもたらせていた歯根であり、歯槽骨の支持は全くありませんでした。
そこで、慎重に歯根の削合を行い、写真のようにスムースな形態にして、歯肉を縫合しました。
下の写真は処置から3ヵ月後のものです。
歯肉が下がることもなく、V字になっていた歯肉辺縁の形態も改善しているのが確認できます。
歯肉の形態は、今回のような歯の形態だけでなく、歯槽骨の形態や歯の位置、炎症や力などにも影響を受けますので、毎日のブラッシングの後によくチェックしてみてください。
カテゴリー:歯周病治療 ,治療例 ,審美歯科治療 投稿日:2019年11月20日